題名:友人がくれた魔法の言葉
名前:睦スレイニー
国名:イギリス |
| 英国に生活し始めて約4年、日本では経験出来なかったり知り合えない様な人達と巡り合う事が出来た。またいろいろな問題があったのも事実だ。私の場合文化や言葉の違いのとまどいは時が経つのにつれだんだん慣れていったのだが両親、友人といった今まで私の周りに当たり前の様にいた人達と遠く離れ知り合いが1人もいない英国に生活する様になって、それまで感じた事のなかった孤独感というのが常に私を襲っていた。特に息子を産んでからというもの慣れない育児と不安感で常にイライラし主人にもよく当たり散らしていた。そんな時託児所付きの英語のレッスンというのを見つけ、少しでも気晴らしになればと思い参加したのだが、そこで素晴らしい友人達と知り合うことができたのだ。生徒の中には避難民も多く内戦で夫を失いシングルマザーになったルワンダ人の友人やあのコソボの戦争で両親や親類を失い、水や食料が十分に無いまま幼い子供と一緒に逃げるようにイギリスへ来たアルベニアンの友人等、他にも深刻な問題を抱えている人達はたくさんいて彼女達の問題は私のそれとは比べものにならない程だった。だけど驚いた事に皆、明るく前向きなのだ。特にルワンダ人の友人はいつも笑顔で余裕さえもみえる。(どうしてそんなに笑顔でいられるの?)と彼女に聞いた。そしたら(Because
I believe in the future)と彼女は笑顔であっけなく答えたのだ。その瞬間私は何を今まで悩んでいたのかと心が一気に軽くなった。と同時にそれまで過去の事ばかりを気にし少しでも前を見ていなかった自分が恥ずかしく思えた。それ以来ちょっとやそっとの事で落ち込む事はなくなり、自然に子供にも主人にも笑顔でいられる様になった。それでも時々挫けそうになる時彼女の笑顔を思い出し、まるで魔法の呪文の様にあの言葉を唱える。(I
believe in the future)と。 |
題名:さあ、サファリへお掃除に行こう!
名前:山崎准子さん
国名:ケニア |
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「サファリで掃除するというボランティアがあるらしいよ。」と友人から聞いた時、すぐに「私も行く。」と答えた。特に環境保護に強い関心を持っていたわけではない。ただ、安全のためとは言え、鉄柵で覆われた窓、電流が流れている塀に囲まれて暮らしていると、まるで監獄の中にいるようで気が滅入ってくる。だから、外を自由に歩けて、その上動物を間近で見られるのならラッキーだと思ったのだ。
公園事務所長のポールさんは、私達が外国人であることにはお構いなく暖かく迎えてくれた。さぞ多くのボランティアが活動しているのだろうと思ったら、他にいないらしい。「ぜひ来てください。それに掃除をしながら動物を見られますよ。」と笑いながら言われた。こちらの不純な動機は最初からお見通しだった。
こうして、いよいよサファリに入ることになったが、さすがに広い。地平線の向こうまで全部サファリだ。そこを友人と2人でごみを拾う。それも週に1回、半日だけ。鼻の中までまっ茶色になりながら、どれほどの効果があるのだろうと思う。しかもごみの中には草むらに捨てられたトイレットペーパーとかもあって、決して気持ちの良いものでもない。ゆっくり動物を見ている余裕もない。
しかし、ふと顔を上げるとすぐ間近にシマウマがいて「何しているの?」と聞いているような気がするし、「いつもすみませんねぇ。」とキリンが頭を下げているようにも見えてくる。都会の騒音の聞こえない大自然の中で、自分勝手に動物と会話をしている自分に気がつく。日頃の緊張が解ける一瞬でもある。
私は阪神大震災の時に1人暮らしの老人を見舞うボランティア活動をした。しかし、励ましに行ったはずが、逆に彼らの話に勇気づけられることが多かった。今回も不自由な生活を少しでも忘れたいと思って始めたボランティアだが、動物たちから「がんばれ!」とエールを送ってもらっているようだ。
だから、さあ、サファリへお掃除に行こう! |
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