題名:ありがとう、ウィーンのおばあちゃん

名前:岡林 暁さん

国名:オーストリア
インタビュー

   ウィーンにきて五日目、はじめてのるスクールバスの帰りは、ちょっとおりるのが心ぱいでした。はじめはたくさんいた友だちも少なくなって、のこりの二人になったときにいっしょにおりてしまいました。私はバスのきたみちをもどって、一人でお母さんをさがすことにしました。しばらく歩くとわかれみちになっていたので、コンクリートにのぼってまわりを見ました。そうしたら、おとといかぞくできたみせのマークが見えたので、お母さんに会えると思って、うれしくなり思わず走りました。たしかにおみせにはきたことがあるけれど、そこから先がいくら考えても、わかりませんでした。私は、お母さんに会いたくてたまらなくなりました。声は出さないけれど、心の中で「お母さん」と何ども何どもよびました。しばらくするとウィーンのしらないおばあちゃんが声をかけてくれましたが、なみだばかり出てこたえられませんでした。そのうち、七人のおばあちゃんがあつまり、そうだんをしていました。そして、私の右手と左手をにぎって、どこかのおみせにつれていってくれました。おみせにいる一人のおねえさんは、私の顔を見て、やさしく、日本語で聞いてくれたので、すごくおどろきました。私は答えているうちに、きゅうにねむくなりました。そこへ、お母さんがすごいいきおいではいってきました。お母さんは、私と目が合うと、「あき」と、大きな声でだきついてきました。私は、なみだがとまりませんでした。
  私は、この国にきてとてもよかったです。それは、私のようにドイツ語を話すことができなくても、こんなに、多くの人が心ぱいしてくれる国だからです。いつかドイツ語をはなせるようにして、おばあちゃんたちにおれいを言ったり、日本のことをはなしてあげたいと思います。そして、こんどは、私がこまった人をドイツ語でたすけてあげたいです。
 



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