| セミの鳴き声を聞くと、夏の到来を感じます。そしてその鳴き声は、実際の気温よりもさらに暑さを感じさせてくれます。体は自然に涼しさを求めています。
ウィーンは一年中静かな街です。夏になってもセミは鳴きません。その分、日本と比べて暑さもあまり感じないように思います。緯度や湿度も関係ありますが、このセミの鳴き声も大きく関係しているように思います。
ウィーンに来て三度目の夏。忘れていたセミの鳴き声を聞いたのは、夏休みに家族でギリシアに、旅行をした時でした。クノッソス宮殿に行ったときは、日ざしが強く、大変暑い日でした。そこはセミが大声でうるさいくらい鳴いていました。それを聞きながら、私は日本の夏を思い出し、一人汗をふいていました。
セミの鳴き声が暑い夏を感じさせてくれるのとは反対に、夏を涼しく感じさせてくれる音もあります。例えば風りんです。風りんの音を聞くと、耳もとを涼しい風が通り抜けていく気がします。クーラーがなくても涼しさを感じます。昔の人は、そんな音で涼しさを感じていたかもしれません。
夏の音といえば、他にもたくさんあります。花火の音もそうです。夜空に打ち上げられた大きな花火は、夏そのものです。水の音もそうです。海の音、プールの水しぶきなど、これも夏の音だと思います。
日本では、夏の音がたくさんあります。四季それぞれに音があり、変化がある国です。今年、私はウィーンで夏の音をさがしました。観光客でにぎわう街中。お店の外にテーブルを出し、そこで食事をしている人たちのにぎやかな声。それくらいしかさがせませんでした。今年の秋から、ウィーンの四季の音をいろいろさがして、日本と比べてみたいと思いました。
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