澄みきった空気の中で、小鳥のさえずりが聞こえる。運河がさらさらとせせらぎ、静かに音が響いていく。緑の香りが頭の中を通りぬける。こんな素敵なオランダの情景を日本の友達にも見せてあげたいと、何度も思った事がある。写真に撮り、見せるのは簡単だが、美しい情景を人に感じさせる事は難しい。
しかし、私達が感じる清らかな思いを言葉に表し、写真にそえてみるとどうだろう。香り、輝き、響き等の言葉がふくらみ、平面の写真から生きた写真に変わるのだ。そうする事により、見た事のない人達にとっても同じ情景を胸にいだく事ができるのだと思う。
三階の屋根裏部屋で外の景色を見ながら、物思いにふける時が私の一番お気に入りの時間だ。あついチョコメルと粉砂糖のかかったポフェッチェス(ミニパンケーキ)があれば最高に幸せである。その時目に映る景色が、私にとって心の栄養となり、限りない言葉を生みだしてくれる。
運河に浮かぶ黄色いはすの花。白いたいこ橋の下で遊ぶつがいのカモ。立ち並ぶ白かばの木々。優しく咲いているピンクのつるバラ。ゆっくりと散歩を楽しむ人々。そんな情景が毎日私を包んでいてくれる。そして、私の夢へと導いてくれる。
私は将来、一本のペンを持って世界を飛びまわりたい。そして様々な国の美しい所、楽しい出会い、悲しいでき事を混じり気のない日本語を通して、また、私にしか生みだせない言葉で伝えていくジャーナリストになりたい。
それが私の未来へと続く、夢のかけ橋なのだ。 |