小・中 生きる喜び素直に 
 一般 実生活多彩に  


   前回の当選作の影響だろうか、いささか型にはまる傾向が出てきたような、印象を受けた。  
   特に小学生と中学生の部は「国際人として、外国で友人をいかに作り、いかに彼らとの友情を大切にしているか」というテーマに沿って書かれている文章が多い。
   外国人の友人を持ち、彼らを通じて外国社会を知ることはもちろん非常に大事だが、同時に外国の恵まれた自然環境に対する素直な讃歎、その環境のなかで生きる喜び、将来に対して膨らむ夢、そうした息づかいの聞こえるような文章を読みたい気持もある。そうした文章が、今回の応募作品にいくつか見られたのは大きな収穫であった。  
   その意味で、小学生の部で吉武さんのオランダ生活や、澤村君のロンドン生活を書いたものは印象が強く外国の美しい自然環境で生きる喜びが素直によく書けている。  
   一般の部はさすがに多彩である。早川さんの「ブリッジはいかが」はいかにもしゃれていて、同時に英国人気質もうまく描いている。西村さんの「行方不明の父」はこれは両親を招び寄せた家庭でよく聞く話でなかなか迫力がある。  
   「大地からの贈りもの」もすさまじい臨場感があるし、七十歳にしてポルトガルに移住した坂本さんの経験は今後の高齢化社会を元気づけてくれる作品だ。




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