題名:友人

名前:村松 光さん

国名:スイス

   普通、転校生にとって学校に慣れることと友達を作るというのは難しいものである。見知らぬ場所で今まで見知らぬ赤の他人だった人と友達になるには苦労が付き物だ。ましてや海外に引越し、見しらぬ所で聞いた事もない言語を使い、目の色が違う見しらぬ人と仲良くするのは至難の業だ。  いくらインタースクールで世界の至る所から生徒が集まっているとは言え、英語が全く話せず、違う文化で育ち、さらに何を考えているのか分からない奴と仲良くなろうとする物好きがどこにいるか。世界各国から集まっているとはいえ、米国、英国、豪州など英語を標準語としている所から来ている同級生に囲まれ、英語が全く0(ゼロ)理解の十一歳の私はいささかい心地悪かった。  私の学年、いや学校に妹を除く日本人は一人もいなく、私は下手な英語で友達を作らなければならない立場となった。そのような時に私と同じく英語が不得意な彼が転校してきたのは全くの幸運といっていい。幸い気も合いその学期の間にすっかり仲良くなった。  それから私達はずっと付き合っている。組が同じだったので学校ではもちろん、修学旅行や週末の間もいっしょにいた。昨年、組がえで彼と違う組に入れられたときは、組がえ担当の教師を呪ったものである。  組が違おうが、家が遠かろうと私と彼は友達である。しかし、私には一つ気がかりなことがある。それは彼が十八歳になった時に軍隊に出征することが義務づけられていることである。これは私にとっては何もできることではないので、彼が出征中にイスラエルが平和であればいいと祈るばかりである。  オディト・ハレル氏はユダヤ人の私の親友である。

 



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